キャラクター
天童寺 玲奈(てんどうじ・れな)
/フォクシィ・レナ
人間社会に溶け込んで暮らす、妖狐の獣人少女。
「フォクシィ・レナ」という名は、悪と戦う際に名乗る正義のヒーローネームであり、
普段は天童寺神社で、お玉様と共に静かな生活を送っている。
生まれ持った霊力は非常に強いが、本人は争いを好まず、
本心ではごく普通の暮らしを望んでいる。
正義感は確かで悪を見過ごせない一方、
一度警戒心が解けると人懐っこく、距離感が近くなりがち。
その無防備さは、時に周囲を戸惑わせ、時に惹きつける。
可愛らしさと色気が無自覚に同居していること――
それこそが、天童寺玲奈本人にとって最大の弱点である。
フェンリル
魔界ワルハラ帝国に仕える魔界幹部〈アインヘリヤル〉五勇士の一人。
ワルハラ帝国から送り込まれ、最初にフォクシィ・レナの前に姿を現した敵でもある。
傲慢な性格と冗談めかした態度が特徴で、常に余裕を崩さず、他者をからかうように振る舞う。
整ったルックスと色気を武器にしている自覚はあり、
それを隠そうともしないが、女性に対して本気になる気はあまりない。
しかし、フォクシィ・レナとの出会いをきっかけに、
彼の立場や価値観は少しずつ揺らぎ始める。
その先にどんな運命が待ち受けているのか――
紅杜 累(こうもり・かさね)
/ブラッディ・バットちゃん
蝙蝠獣人の少女戦士。
かつてはアメリカで活動していた怪物退治の専門家〈シャドウ・ハンター〉であり、
その際に用いていたコードネームが「ブラッディ・バットちゃん」。
物騒な名前とは裏腹に、言動は軽い関西弁で距離感も近め。
登場当初はふらりと現れては、気まぐれに関わり、
何事もなかったかのように去っていく。
感情表現は素直で、好き嫌いがはっきりしている一方、
根は義理堅く、気に入った相手には妙に懐くところがある。
オーシャン・オルカ
海を拠点とする勢力〈アクアン・ムー〉に属する、
シャチをルーツに持つ獣人の女戦士。
かつて命の危機に瀕したところをレナに救われて以来、
彼女に強い執着を抱き、半ば押しかけるように行動を共にするようになる。
豊満な体格とおしとやかな立ち居振る舞いが印象的で、
その存在感は一目で分かるほど。
しかし外見とは裏腹に、極度の男嫌いである。
感情が高ぶるとヒステリックな一面を隠さず露わにするが、
根は義理堅く、面倒見もいい――らしい…
一度心を許した相手には徹底的に尽くし、好意は次第に依存へと形を変えていく。
静かな海のように穏やかで、嵐のように激しい。
相反する二面性を併せ持つ、危うさと魅力を孕んだ存在である。
お玉様
天童寺神社に祀られる、由緒正しき神霊。
巫女服に身を包み、モフモフの三本の尻尾を持つ、幼い子狐の少女のような姿をしている。
その正体は、天童寺玲奈のご先祖にあたる純粋な仙狐。
人間界と霊界の狭間に立つ存在であり、表向きは穏やかで飄々とした神様として振る舞っている。
しかしその実態は、非常に狡猾で計算高い策略家。
状況を俯瞰しながら、「より面白くなる方向」へと物事を転がすことを好む。
直接手を下すことは少ないが、罠や誘導によって他者を思惑通りに動かすことを得意とする。
自身の基準と気分で行動する自由奔放な存在だが、
玲奈を想う気持ちは本物であり、彼女の幸福を願う姿勢は一貫している。
柔らかな口調と掴みどころのない態度の裏に、底知れない知恵と、
どこか意地の悪さを秘めた、決して油断ならない神様である。
トール
魔界ワルハラ帝国に仕える魔界幹部〈アインヘリヤル〉五勇士の一人。
フェンリルとは同格の同僚にあたり、前線で戦う実力派の戦士として知られている。
雷と電撃を自在に操る能力を持ち、
その戦闘スタイルは圧倒的な破壊力を伴うことから、
「大量破壊をもたらす存在」として恐れられていた。
しかし、お玉様の策略により状況は一変。
女性にウブで純情な性格が災いし、見事に罠にかけられ、
天童寺神社へと拉致されることになる。
その後、彼がどのような運命を辿るのか――
そして妖狐の獣人少女・天童寺玲奈との関係はどうなっていくのかは、
ぜひ本編で確かめてほしい。
紅杜 愛美(こうもり・まなみ)
紅杜 累の母にあたる、美しく妖艶な女悪魔。
数百年にわたり日本で暮らしているにもかかわらず、日本語は一向に上達せず、
会話は常に片言。柔らかな口調と不自由な言葉遣いが相まって、独特の愛嬌を漂わせている。
左目には邪眼〈デビル・ブレス(悪魔の祝福)〉を宿す。
その力は“絶対遵守”を強制する強力な魔力であり、祝福という名とは裏腹に、その本質は呪いに限りなく近い。
性格は穏やかでおっとりとしており、包み込むような包容力を持つ大人の女性。
立ち居振る舞いは終始柔らかく、完璧な美貌も相まって、初対面では優雅で魅力的な淑女という印象を与える。
しかしその内面は、悪魔らしくきわめて奔放。性に対する倫理観は人間とは大きく異なり、
気に入った男性や、ふと目についた相手を深く考えず誘惑してしまう悪癖を持つ。
年齢は500歳を超えていると噂されているが、本人は一貫して「400歳よ?」と主張しており、
この話題に触れられると途端に機嫌を損ねる。うっかり「おばさん」「年寄り」などの言葉を口にすると、
邪眼〈デビル・ブレス〉が発動し、発言者はほぼ確実に悲惨な目に遭う。
柔らかな物腰と危険な魔性を併せ持ち、母性、色気、そして悪魔らしい理不尽さが同居する存在。
彼女がその場にいるだけで、空気はどこか甘く、同時に不穏な緊張を帯びる。
大魔王オーディン
魔界ワルハラ帝国を統べる絶対的支配者。
圧倒的な魔力と威厳を備え、帝国のすべてはその意思一つで動く。
冷酷無比な暴君と思われがちだが、そのまなざしはどこか優しく、
アスガードにおける理想的な男性像として、ワルハラの乙女たちからは高い人気を誇る。
性格は穏やかで理性的。
王者として感情に流されることなく合理を重んじ、無駄な殺戮や混乱を好まない統治者である。
その判断基準は常に「帝国にとって最善であるかどうか」個人的な好悪や感情さえも、決断の前では切り捨てられる。
フレイヤをはじめとする側近たちからは絶対的な忠誠を受けているが、
本人はそれを当然のものとして受け止めており、誰かの愛や執着に応えるつもりはない――
ただし、可能な限り合理的に応えている“つもり”ではある。
妖狐の獣人少女・天童寺玲奈を妃として選んだのも、情ではなく「力」と「資質」を見極めた結果であり、
その決断を実現するため、彼は〈フォクシィ・レナ捕獲作戦〉を発動。
魔界幹部たちを動かし、レナを標的として狙うことになる。
その選択は、人間界と魔界、そしてワルハラ帝国内部の均衡を大きく揺るがす引き金となっていく。
フレイヤ
魔界ワルハラ帝国に仕える、大魔王オーディンの側近。
〈ロイヤル・ヴァルキリー〉の称号を持ち、魔王に次ぐ権力を有する女幹部。
犬獣人であり、その本質はまさに“忠犬”。主である大魔王オーディンに対して、揺るぎない忠誠と深い愛情を捧げている。
彼女にとって命令への服従は義務ではなく、忠犬としての本能であり、同時に崇拝と愛の表現でもある。
オーディンの言葉と意思は絶対であり、そこに疑問を差し挟む余地は存在しない。
しかし――
大魔王が妃として選んだ存在が、妖狐の獣人少女・天童寺玲奈であったことは、フレイヤの心に消えない傷を残した。
理性では魔王の決断を受け入れている。
忠犬として主の選択を否定することはできない。
だが感情の奥底では、レナに対する激しい嫉妬と怨念が静かに蠢いており、その想いは抑え込まれたまま、確実に積もり続けている。
常に冷静沈着な女幹部として振る舞い、感情を表に出すことはない。
その内側には、忠犬としての忠誠、女としての愛、そして妃に向けられた憎しみが複雑に絡み合った、危うく歪んだ内面が秘められている。
スレイプニル(メジローナ)
大魔王オーディン専用の王族騎馬〈ロイヤル・キャバルリー〉。
戦時・儀礼の双方で主を背に乗せることを許された、特別な存在。
神話的な騎馬の系譜に連なるが、現在は人型で行動することが多く、
自らを「大魔王様に最も近い近侍」と強く意識している。
非常に向上心が強く努力家で、忠誠心は本物。
オーディンの威光と理想に心から憧れているが、その想いは次第に私情へと変わり、
密かに“特別な関係”への現実的な期待を抱いている。
オーディンと親密に見えるフレイヤには強いライバル心を燃やすが、
当のフレイヤからは気にされておらず、「真面目で頑張り屋な友人」として普通に扱われている。
その温度差が、彼女の独り相撲を加速させている。
戦闘能力と機動力は歴代屈指。
ただし感情が先走りやすく、オーディンからは
「忠義は評価するが、重い…」と遠回しに釘を刺されている。
本人はそれを期待の表れだと受け取り、向上心は今日も元気に暴走中。
忠誠と恋慕と競争心が絡み合った、不器用で少し危うい王族騎馬である。